子どもを知る
教師の有意感覚、生徒の有意感覚(アカデミー研究員高校教員)
新年度が始まる。どんなことを自分の目標にしていくか、どんな仕掛けを入れていこうか、いろいろなことをワクワクしながら思案中である。
コーチングの中に「学習スタイル」という考え方がある。その人が一番学習効果を得ることのできる学習のスタイルと言ったらいいだろうか。
2学期末の授業のアンケートに「もう少し静かに授業をして欲しい」というリクエストを書いてくれたものがあった。
私は「元気はつらつ」という感じで授業をするため、「うるさい」と感じてしまう生徒もいることはわかっていたが、コーチングを知る前は、元気に楽しく授業をしようとしているのだからそれで良いのだと100%自分は正当だと考えていた。
しかし、聴覚で情報を入手するのを特に得意としている人もおり、そういう人はいろいろな音に敏感に反応し
てしまうことがあるという話を聞いた時、「確かに私の授業をうるさいと感じることがあるだろう」と素直に合点がいった。聴覚は私が一番使えていないところであるため、聴く力に優れている生徒に対する配慮が一番欠けていたのだと思う。
自分の持ち味を押し殺すことはできないが、自分の持ち味を生かしつつ、さまざまな学習スタイルの生徒に配慮し、また、それに応じた仕掛けを考えて授業が進められたらと思う。新年度に取り組みたいことのひとつである。
教員のフィルターの持つ危険性(高校教員)
大学の経済学部に関心のある生徒がいました。しかし、その生徒はいまひとつ、経済学部に進学することに決断できずにいたのです。
以前、わたしのクラスの生徒だったこともあり、その決断できない背景を聞きました。すると、「xx先生に相談したら、“君は数学が苦手だから経済学部に行くと苦労するぞ。微分積分、行列などの授業があるからな”といわれました」と。
xx先生は数学の先生なのですが、数学の先生が経済を見るとそう捉えるものなのかと気づきました。しかし、政治経済学部出身のわたしからすれば、経済学は生産者や消費者の心理学的分野であり、環境問題やイデオロギーとからめて研究するものであるから、その生徒が経済学に進んでもまったく問題がないと映ります。
その点を説明したところ、彼は結局経済学部に行くことを決断しました。もちろん、その後、xx先生にはフォローしておきました。
こういうことっていうのは、自分も同じことをやっている可能性がありますよね。わたしが理工学部進学を考えている生徒には、逆に文系的視点から間違った先入観を与えてしまうこともあるかもしれません。
ニュートラルな情報提供を心がけるとともに、教員同士の横の連携、特に進路においては絶対に必要だと思いました。(研修でも事例に出ておりましたね)