教師のコーチングスキルと[入試・AO入試]進路指導なら学習コーチアカデミー

キャリア教育Q&A

学習コーチアカデミーは、「キャリア教育を成功させることこそが、真の教育改革につながる」という信念の下、多くの教育関係者と情報交換をしながら、コーチングのスキルや理念を紹介しています。

ここでは、現場教員、または行政の方から寄せられる質問の中で、最も多く聞かれるものを幾つか取り上げながら、学習コーチアカデミーの考え方に基づいた回答の一例をご紹介させていただきます。今後も皆様から寄せられた質問の回答を随時アップしてまいります。

キャリア教育が大切だということはよく理解できるのですが、マニュアルがないだけに、非常に 高い敷居を感じます。
よく耳にする教員の本音です。かつて、「総合的な学習の時間」が現場に採用された際も、同様の嘆きを耳にしました。キャリア教育と教科教育の大きな違いは、「解」があるかないかという点です。「解」のある教科教育には、マニュアルは機能しますが、「解」のないキャリア教育には、マニュアルは存在し得ないという考え方が趨勢を占めています。たしかに、キャリア教育で「解」を与えるマニュアルを制作するのは、本末転倒の話です。しかし、「解」を引き出すマニュアルは存在してもいいはずです。生徒や学生の状況の置かれたシチュエーションにより、どのような発問、承認、傾聴が機能するのか。これらは地域、学校種別、学齢によっても変わってきます。学習コーチアカデミーでは、この「解」を引き出すマニュアルを教員の方々と共に制作してゆきたいと思っています。
学校以外の社会経験がほぼない教員に、キャリア教育をさせること自体に無理があるように感じます。
たしかに、学校以外の社会の営みを経験していない教員にとっては、扱いづらいテーマだと思います。しかし、キャリア教育は、従来の進路指導に見られるような「出口指導」ではありません。その目的は生徒や学生に「勤労観・職業観」を持たせることです。極論すれば、教員の方々が、自らの職業に誇りを持ち、日々楽しく教鞭をとっている姿を見せることこそが、キャリア教育だと考えます。昨年よりも今年、今年よりも来年、さらに高みを目指したゴールを設定し、生徒や学生たちに公言しながら試行錯誤する「未完の人間」であることを晒すことこそが、キャリア教育だと考えます。細かい手法やツールはいくつかありますが、まずは、教員自らが、自らのキャリア形成を意識した生活を送ることが最も大切なことではないでしょうか。学習コーチアカデミーでは、教員同士が目標を共有し、互いに切磋琢磨できる機会や場を提供してまいります。

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職業体験をさせても、体験だけで学びが深まったのか不安です。
職業体験にせよ、インターンシップにせよ、事前学習の質をどれだけ上げられるかがカギになります。学齢にもよりますが、平成23年1月に中央教育審議会がとりまとめた「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」で示された、「基礎的・汎用的能力」を意識した体験をさせることをお勧めします。その能力は、「人間関係形成・社会形成能力」「自己理解・自己管理能力」「課題対応能力」「キャリアプランニング能力」で構成されています。
  1. 「人間関係形成・社会形成能力」
    この力は、多様な他者の考えや立場を理解し,他者と協力・協働して社会に参画し、社会や組織を形成する力です。体験先では、どのような職種があり、どのような役割が任され、考えや価値観の違いが生じたとき、何を基準に合意形成しているのか等をヒアリングし、社会のダイナミズムを体感させてみてはいかがでしょうか。
  2. 自己理解・自己管理能力
    この力は、自分が「できること」「意義を感じること」「したいこと」について,社会との相互関係を保ちつつ,自らの思考や感情を律し,かつ,今後の成長のために進んで学ぼうとする力です。体験先では、触れ合う社員、経営者に対し、自分のやりたいことと現実の仕事との接点は何かをヒアリングさせるとよいでしょう。ただ、接点があまり見いだせない社員も少なくないと思います。その際は、どうやって自分の感情と折り合いをつけているのかを聞かせるとよいでしょう。その実情を知ることで、「好きなことを仕事に」という、青い鳥症候群に対する抑止にもなります。周囲の期待に応えることで感謝され、それがやがて天職になってゆくのだというプロセスを実感させる好機となります。
  3. 課題対応力
    この力は,仕事をする上での様々な課題を発見・分析し,適切な計画を立ててその課題を処理し,解決することができる力です。ビジネスで頻繁に使われる用語、「PDCA(Plan, Do, Check, Action)」の営みです。事前にマーケティングの概念を伝えることで、生徒や学生たちの問題意識が高まり、企業や組織が競争社会の中で生き残るために、具体的にどのような課題に対し、どのように対応し、どのように軌道修正しながら継続的な経済活動をしているのかを体験させるとよいでしょう。
  4. キャリア形成能力
    この力は、「働くこと」の意義を理解し,自らが果たすべき様々な立場や役割との関連を踏まえて「働くこと」を位置付け,多様な生き方に関する様々な情報を適切に取捨選択・活用しながら,自ら主体的に判断してキャリアを形成していく力です。例えば、体験する業種(セブンイレブンなら、24時間営業の小売業)の歴史的背景を調べさせ、その業種が社会でどのような役割を持っているのかを理解させることは有効です。将来、自分が所属する組織に対し存在意義を感じることで、自らの存在意義、働くことの意義を感じることができるようになります。
これらの気づきを促すためには、事前に体験先の窓口の方と打ち合わせをしておく必要があります。上記のようなことを生徒や学生たちに考えさせ、注目させることを伝えておきます。綺麗ごとだけではなく、社会の泥臭い部分も見せつつ、それでも今の仕事にやりがいを感じていることを伝えてもらうよう、依頼することをおすすめします。

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将来やりたいことが見つからないという学生にどう対処したらよいのでしょうか。
これには大きく分けて、2つの対処法があります。ひとつは、ともに彼らの「好き」を探すこと。二つ目は、それでも見つからない場合は、考え方を「できること」にシフトさせることです。まず「好き」の探索についてですが、現在では、ネット上には幾つもの「無料適職診断」が紹介されています。まずは、これらに取り組ませることがひとつの解決につながることがあります。一方で、これらの定量分析も万能ではないので、定性的な自己分析ツールも併用するとよいでしょう。学習コーチアカデミーでは、主に4つのツールを使っています。
  1. 「軸分析」
    詳細につきましては、下記のURLでご確認いただけます。
    http://www.jikubun.com/01.html
  2. 「日記法」
    毎日気がついたこと、感じたこと、疑問に感じたこと、何でも良いので3つメモする方法です。大事なことは、単に見聞した事象をメモするのではなく、その事象に対し、何をどう感じたのかも記載させることです。このメモを1ヶ月も継続させれば、100個のメモが蓄積されます。その100個のメモを教員とともに分析することにより、その生徒や学生の価値観が理解できるようになります。
  3. 「消去法」
    やりたいことが見つからない生徒や学生でも、やりたくないことは明確に持っていることがあります。やりたくない職業、職種から、その逆の職業、職種を提示することで、やりたいことが少しづつ整理されてゆくことがあります。
  4. 「ウェビング発想法」
    まずは、彼らの「好き」なコトやモノについて紙の真ん中に書かせ、そのコトやモノから言葉を蜘蛛の巣のように派生させてゆく方法です。例えば、真ん中に「スマホ」と書いた場合、その派生として「会話」「アプリ」「音楽」「ライン」「暇つぶし」「電波」などという言葉が出てくることがあります。そして「会話」という言葉から、さらに「楽しい」「ぬくもり」「コミュニケーション」等々の言葉が派生してくれば、その生徒、または学生は、人とコミュニケーションをすることが好きだと考えられ、コミュニケーションを生業とする職業に目を向けることができます。
上記のことに取り組んでも、しっくりとこない生徒や学生はいます。彼らには「できること」に目を向けさせる必要があります。そもそも、会社は、生徒や学生の夢や目標を達成させるために採用するわけではありません。会社や組織の夢や目標の達成に貢献できそうな人間をフィルタリングしているのです。つまり、明確な「好き」が見つからないのであれば、生徒や学生の「できていること」を内省させたり、教員が指摘することで自信を持たせ、伸ばして強みにしてあげることが重要です。人より少し秀でた「できること」をしっかりと主体的に取り組むことで、周囲はその人にさらに重要な仕事を与え、最終的にやりたいことができる環境を手に入れることができるのです。日頃の学校生活で、そうじをきちんとしている生徒、レポートをしっかりと書く学生を承認し、その積み重ねが新たな成長の機会につながるのだということを伝えることこそが、キャリア教育であると考えます。

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本校は進学校であり、上位大学に合格させることがキャリアの選択肢を広げるという意味で、真のキャリア教育になるのではないかと考えています。
キャリア教育の本質について考えさせられる問です。たしかに、就活では、未だに書類審査の段階で、大学によって選別しているところはあります。しかし、その重要度は右肩上がりの経済が保証されていた20年前と比べ、かなり下がっています。経済活動に限らず、90年代以降、成熟社会になった日本では、成功の方程式がなくなり、社会は「成功の方程式を共に考えてくれる人財」「言われたこと以外に、+αのパフォーマンスができる人財」「失敗を恐れない、挑戦意欲のある人財」を求めるようになりました。社会は今、教員の皆様の想像を超えるスピードで変化しています。過去の正解に成功の再現性が見出されなくなった今、変化に対応し、結果を出せる人財が求められているのです。確かに、短期的に学校の進学実績だけを上げるのであれば、過去解のある教科学習を詰め込んだ方が、まだ効率的かもしれません。しかし、それが本当に目の前の生徒にとって最良の教育と言えるでしょうか。進学校におけるキャリア教育とは、まさに、教員一人ひとりの良心にかかっています。
政府は今、「人物本位の大学入試」へと舵取りをしようとしていますが、これが推進されることによって、キャリア教育の捉え方に変化は出てくるでしょうか。
 間違いなく出てくるでしょう。人物本位の大学入試により、上位大学への選抜においても、論文作成能力や表現力が求められるようになります。このプロセスで生徒たちは、主体性や創造性が測られるわけですから、現行の暗記型の教科学習だけでは、進学校の生徒であっても結果を出すことができません。生徒の進路選択では、偏差値だけではなく、生徒の生涯を見通したキャリア形成から逆算する、演繹的な支援法が求められます。これらの先行モデルは、大学生の就活支援に求めることができ、学習コーチアカデミーは、これまでに豊富な就活支援実績を有していることから、高校、大学現場のキャリア教育に多大な支援ができるものと考えています。
 昨今、協同学習に代表されるような、アクティブ・ラーニングが注目され、本校でもキャリア教育の一環として、実践を促されています。この活動がどのように生徒たちのキャリア形成に役立つのでしょうか。
キャリア教育の定義は様々ですが、同アカデミーでは、「“解”のないテーマに向き合い、試行錯誤をする中で、「解」を発見、創造する不断の努力ができる態度を育むこと」であると考えています。その際に最も必要となるのが、人の力を活用するコミュニケーション能力です。現代の若者たちは、ネットから器用に情報を引き出す能力は有していますが、そこで得た知識を知恵に転換する能力や態度までは持ち合わせていません。ネット上では同じ価値観や属性の人間と交流することで満足し、自己を相対化する機会に恵まれないまま社会に出るため、異質な人間に対する免疫を持ち合わせていません。授業の中で仲間と関わり、学び合う協同学習は、他者との関わりやつながりを実感し、自分に対する自信を深めていくことができる機会を提供する意味で、キャリア教育の理念を踏襲したひとつの活動であると考えます。学習コーチアカデミーでも、協同学習の研究を勧めていますので、ご関心のある方はお問い合わせください。

 

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